西日本シティ銀行、山口銀行、広島銀行を徹底比較!~新卒・中途の採用情報、出身大学、年収、経営状況・理念など

西日本を活動エリアとする地方銀行で、規模が同じくらいである「西日本シティ銀行」と「山口銀行」、そして「広島銀行」。

このエリアの地銀に就職希望の大学生や、転職活動中の社会人の方は、比較して検討される方も多いのではないでしょうか?

今回は、これら3つの銀行を、採用情報や大学の採用実績、実際の年収、経営状況や理念などで徹底的に比較したいと思います。

◆銀行の概要・経営理念

西日本シティ銀行

西日本シティ銀行(NCB)は、福岡市博多区に本店を置く地方銀行です。

2004年10月に、当時の西日本銀行と福岡シティ銀行が合併して現在の姿となりました。

傘下に長崎銀行を持ち、大分県の豊和銀行とも資本業務提携をしています。

画像はJR博多駅前の本店。

九州の玄関口前にそびえ立つ立派な建物ですが、旧福岡シティ銀行の本店ビルです。

しかし、企画、営業、人事などの実質的な本店機能は、大博通りにある旧西日本銀行の本店ビルにあるみたいですね。

2016年10月には、金融持株会社である西日本フィナンシャルホールディングス(西日本FH)を設立し、銀行2社と西日本シティTT証券などをぶら下げています。

経営理念は、

西日本シティ銀行は、高い志と誇りを持って時代の変化に適応し、お客さまとともに成長する“九州No.1”バンクを目指します。

というもの。

現在“九州No.1”である福岡銀行グループは強敵ですが、トップを目指す心意気は良いですよね。

山口銀行

山口銀行は、山口県下関市に本店を置く地方銀行です。

2006年10月にもみじ銀行と経営統合し、山口フィナンシャルグループ(YMFG)を新設したことで、銀行2社はYMFGにぶら下がる形となっています。

2011年10月には、九州内店舗をベースに「北九州銀行」を設立し、福岡県でも本格的に事業を展開しています。

山口銀行の企業理念は、

あなたのしあわせのために、信頼できるパートナーとして、最高の満足と心豊かな明日をお届けします

というもの。

2人称の「あなた」を使う事によって、顧客、株主、行員など「人」を大事にしていることが伝わってきますね。

広島銀行

広島銀行は、広島市中区に本店を置く地方銀行です。

上記2行とは異なり、戦後、大きな経営統合やホールディングス化の動きがありません。

ある程度大きな経済地盤である広島県で、有力なライバル行が存在しなかったためでしょう。

他行との関係では、九州トップ行である福岡銀行と親密で、基幹システムを共同開発しています。

画像は旧本店ビルのもの。

実は現在(2018年12月)、本店ビルを解体・新築中であり、2021年には19階建てのお洒落な本店ビルが姿を表します。

広島銀行の経営ビジョンは、

地域社会との強い信頼関係で結ばれた、頼りがいのある〈ひろぎんグループ〉を構築する

というもの。

広島県下で「敵なし」のプライドを感じさせる、力強いビジョンだと思います。

◆新卒の採用情報

西日本シティ銀行

2019年度新卒採用サイトによると、西日本シティ銀行は「総合職」「地域総合職」「地域特定職」の募集コースがあります。

大卒の基本形は何でも任せられて、2~3年に一回どこにでも転勤がある「総合職」。

「地域特定職」は転勤があんまりない、支店の一般行員のイメージでしょう。

「地域総合職」は少し分かりづらいですが、総合職と地域特定職の中間的な立ち位置。

“総合職なみにやりがいがあって、でも全国転勤はないですよ”

という「良いとこ取り」のようなコースです。

両方のメリットを持つ反面、両方のデメリットも併せ持つのでご注意を。

山口銀行

山口銀行は山口フィナンシャルグループとして、もみじ銀行・北九州銀行と一体の採用を行っています。

新卒の募集としては「全国コース」と「地域コース」の2種類。

「全国コース」はいわゆる総合職で、「地域コース」はいわゆる一般職のイメージですね。

広島銀行

2019年度新卒採用サイトによると、広島銀行の募集コースは「GA」「GL」「BA」「BL」の4種類。

「GA」は「業務範囲を限定しない・勤務地を限定しない」とされているので総合職。

「GL」は「業務範囲を限定しない・勤務地を限定する」とあるので地域総合職のイメージですね。

ちなみに、業務範囲が限定される「BA」「BL」については、大卒採用はありません。

なお、2017年度は大卒・院卒で175名を採用しています。

◆中途の採用情報

西日本シティ銀行

西日本シティ銀行のサイトを見ると、13職種で中途採用を行っています。

具体的には、銀行業務全般からIT業務、市場関連、法律関連、海外業務など幅広いですね。

面白いところでは「行員再雇用制度」があること。

しかし、応募資格が

結婚、出産、育児、介護、転居等のやむを得ない事情で退職された方

とあるので、同行を退職した元女性行員が念頭にあるようですね。

山口銀行

山口フィナンシャルグループは、中途採用を積極的に行っている印象。

“多様化する顧客のニーズに応える新しい地域金融を実現するため”

と、サイトにも説明されています。

募集職種は、法人・個人向け営業のほか、証券、生損保、会計、システム・IT関連業務など幅広いです。

ちなみに、2018年度の中途採用計画は19名だそうです。

広島銀行

広島銀行も中途採用を募集していますが、

①銀行業務全般
②ITにかかる企画立案・開発管理
③不動産評価業務

と限定的。

そのため、応募条件も

①金融機関等の経験者(40歳まで)
②銀行のシステム部門またはシステムベンダーでの勤務経験者(35歳まで)
③不動産鑑定士資格保有者

と明確です。

◆採用大学

西日本シティ銀行

西日本シティ銀行は、地元福岡の私大からの採用が多く、2017年度の内定実績は、西南学院大学が62名、福岡大学が29名となっています。

九州大学は2名と、意外と少ないですね。

ただし、西南学院大学はHPに公開されているデータですが、福岡大学と九州大学はパスナビのアンケートがべースなので、単純比較はできません。

取締役常務執行役員の竹尾祐幸氏は、

“当行では、約500名に上る西南学院大学卒業生が活躍している”

と話しているので、西南が最大派閥かもしれませんね。

ちなみに久保田勇夫(くぼた・いさお)会長と、谷川浩道(たにがわ・ひろみち)頭取は東大法学部です。

山口銀行

山口フィナンシャルグループの2017年度内定実績で、一番多い大学は、意外にも西南学院大学の33名。

2番手は広島修道大学の21名となっています。

3番手グループとして、山口大学16名、下関市立大学16名、北九州市立大学16名と、地場の国公立大学が拮抗。

西日本シティ銀行のデータと同じく、西南学院大学はHP、他4大学はパスナビのアンケートがベースなので、単純比較はできません。

ネット上の噂では、慶應派閥が幅を利かせているとかいないとか…

2016年の週刊ダイヤモンドの記事によると、「山口銀行三田会(慶應同窓会)」の会員数は94名です。

ちなみに、YMFGの吉村猛(よしむら・たけし)社長は東大経済、山口銀行の神田一成(こうだ・いちなり)頭取は東大法学部です。

広島銀行

広島銀行の2017年度内定実績で多いのは、広島修道大学の19名と、広島大学の11名。

ネット上の噂では、支店長以上は慶應、早稲田、広島大が多いと言われています。

慶應は全国の地銀で幅を利かせているので、あながち嘘でもないのではないでしょうか。

トップにもその傾向が現れていて、池田晃治(いけだ・こうじ)会長、部谷俊雄(へや・としお)頭取ともに、慶應商学部の出身です。 

◆年収(大卒年収、平均年収)

西日本シティ銀行

西日本シティ銀行の大卒初任給は、

総合職 20万5,000円
地域総合職 19万5,000円
地域特定職(大卒)16万3,000円

です(2017年4月実績)。

年収ベースで、250万円~350万円といったところでしょうか。

銀行員は高収入のイメージがありますが、若手のうちはそうでもありません。

全体の平均年収は、yahoo!ファイナンスによると644万円。

ちなみに、持ち株会社の西日本フィナンシャルホールディングスの平均年収は919万円(従業員数14名)です。

山口銀行

山口銀行を含む山口フィナンシャルグループの大卒初任給は、

全国コース 20万5,000円
地域コース 大卒 19万0,000円

です(採用情報サイト2019)。

西日本シティ銀行と同じく、年収ベースで250万円~350万円といったところでしょう。

有価証券報告書によると、YMFGの平均年収は、736万円。

高額に見えますが、従業員数が572名となっているので、山口銀行の全員は含まれていないですね。

人数から想像するに、本部行員が持ち株会社(YMFG)の所属になっており、若手・女性行員の割合が少ないため、こういう結果になっているのでしょう。

広島銀行

広島銀行の大卒初任給は、

GAコース 大卒 20万5,000円
GLコース 大卒 19万0,000円

です(新卒採用サイト2019)。

どこの銀行も同じで、年収ベース250万円~350万円といったところでしょう。

有価証券報告書によると、広島銀行の平均年収は657万円。

持ち株会社制でもないので、この数字はストレートに広銀の平均を表しています。

◆経営状況

ここからは、少し難しい話になります。

しかし、今は銀行もつぶれる時代。

つぶれなくても再編の波に巻き込まれて、より強い銀行に飲み込まれるなんてことは日本中で起きています。

銀行の経営内容を知ることは重要なので、沢山の方に参考にして頂きたく、なるべく簡単に説明していきますね。

①経常収益

会社の「売上高」に相当する部分です。

各銀行の単体の数字はこうなっています。

  NCB 山口銀行 広島銀行
経常収益 1,400億円 826億円 1,224億円

山口銀行が若干小規模に見えますね。

しかし、連結ベースではこうなります。

  西日本FH YMFG 広島銀行
経常収益 1,426億円 1,612億円 1,249億円

山口銀行は、傘下にもみじ銀行と北九州銀行を抱えているので、これらを合算した連結ベースでは規模が大きくなるのです。

②経常利益

経常利益とは、通常の経済活動で生じる利益のことを言います。

これは銀行以外の会社でも、よく使われる指標ですよね。

単体の数字はこちら。

  NCB 山口銀行 広島銀行
経常利益 411億円 328億円 380億円

そして、連結ベースはこちらです。

  西日本FH YMFG 広島銀行
経常利益 339億円 478億円 351億円

連結になると西日本FHは利益が減少していますが、グループ内の取引から生じた利益を、連結では控除しているためです。

YMFGは、もみじ銀行が120億円、北九州銀行が47億円の利益を出しているため、連結の方が大きくなっています。

広島銀行はセグメント情報を公表していないので、連結の方が利益が落ちる理由は分かりません。

③自己資本比率

銀行にとって超重要な指標が、この自己資本比率。

財務健全性の基準とされ、8%を割り込むと金融庁に目をつけられて、再編の足音が聞こえてきます。

単体ベースはこちら。

  NCB 山口銀行 広島銀行
自己資本比率 9.91% 16.34% 10.79%

そして連結ベースです。

  西日本FH YMFG 広島銀行
自己資本比率 9.67% 13.29% 11.07%

山口銀行系が一歩リードといったところですね。

金融庁によると、国内基準行(95行)の自己資本比率平均は9.70%(2018年3月期)です。

④預金・貸出金

預金と貸出金の残高も、銀行の規模を知る上では重要ですね。

銀行業の根幹を物語る指標と言えます。

単体ベースです。

  NCB 山口銀行 広島銀行
総預金 8兆0,222億円 4兆8,494億円 7兆1,835億円
貸出金 6兆6,417億円 3兆8,339億円 5兆8,523億円

そして連結ベース。

  西日本FH YMFG 広島銀行
総預金 7兆8,667億円 8兆7,391億円 7兆1,709億円
貸出金 7兆0,416億円 7兆1,578億円 5兆8,618億円

これは連結で見た方が、グループの実力が測れますね。

西日本FHは、預金の約9割を貸出金に振り向けていることが分かります。

他の2グループは約8割。

資金効率的に、は西日本FHが一番優れていることになりますが、それだけ預金が集まっていないことの裏返しでもあります。

◆まとめ

という訳で今回は、西日本地区で活動する3つの銀行を、色んな角度で分析してきました。

就職する方、転職する方、預金を考えている方、株を買おうと思っている方…などなどにとって、この記事が参考になりますと幸いです。

それでは今回はこの辺で。幸運を祈ります!

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